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2011年10月24日 (月)

『トラ吉』追悼週間(一周忌)No.1“ちょい悪ネコ親父”

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トラ吉が逝ってまもなく一年になります。これが庭猫たちの親父であるトラ吉です。
ご覧のとおりのドラ猫です。顔に傷アリ。野良猫らしい猫だと思いませんか?

トラ吉が初めて庭に現れたのは2000年前後だったでしょうか。越してきたのは1997年で、早々にいろいろな猫が訪れました。私は猫を見ると狂喜します。とくに野良猫が大好きで、見つけると何とかして餌を与えようとします。私は車にキャットフード、ドッグフードを積んでおり、免許を持っていなかった昔も、出かけるときにはバッグの中にドライフードや竹輪をかならずしのばせていました。いつ、どこで会っても餌をあげられる準備をしていたのです。ところが庭があると猫の方からやってきてくれる。こんなにうれしいことはないと思ったものでした。

トラ吉より先に他の数匹が訪れていました。“猫たちの物語”の『日なたの小春』に登場している猫では、はるかちゃん、ボスクロ、そしてトラ猫たちの母親であるトラ子がいち早く餌場としていました。はるかちゃんとトラ子はその頃から仲が悪く、メス同士で喧嘩ばかりしていました。当時はボスクロが仕切っており、ほかのオスの出入りはほとんど無かったのですが、彼が遠征している間にどこからかオスがやってくることはありました。トラ吉もそんな猫の一匹でした。とても強いボスクロに若造のトラ吉が勝てる訳はなく、留守を見計らって現れていたように思います。

呼ぶと逃げ、最初はトラ子かと思っていましたが、なんだか違う。痩せてはいるけれど、トラ子より大きい猫だったのでオスだと分かりました。背骨が浮き出るほど痩せており、尻尾も貧相でしたが、骨格のしっかりした猫だという印象がありました。そのうち私が置く餌を食べるようになり、ときどき来てはガツガツと食べ、ボスクロに見つからないように急いで帰っていきました。通りがかりのオス猫や、数回は食べに来てもあとは来ない猫もいましたが、トラ吉は此処を都合のいい餌場と決めたようでした。その頃のスリムな若い彼の姿は残念ながら一枚もありません。というのは、そもそも猫や植物を写すのはいつもHiroshiの役割でした。「早く早く!」と呼ぶ私の声にあわててカメラを手に走ってきて写すのは彼でしたが平日は居ないのと、トラ吉は長居ををしないのとで若造時代の写真はありません。

その後、ボスクロはダッコ様に跳びかかって負かそうとしたり(‘野生猫’ダッコ様が勝利しましたが)、息子のじぃじぃを傷めつけて大けがをさせたりで、仕方なく別の場所へ強制転居させました。ボスクロは人間には可愛い猫だったので、とってもつらかったのですが、右近庵の平和維持のため仕方がありませんでした。ボスクロならどこでも生きていく。そう信じていました。だって彼はちょっと台所から離れてもどると、なんとお肉のパックをくわえて引きずりながら運び去るところで、戸の開いている幅より大きなパックを懸命に外へ出そうとしていたのです!静かで、おとなしく、強く、可愛く、人間なんてなんぼのもんじゃい!と私が近づいても逃げもせず、のっしのっしと庭を闊歩する見上げた根性の黒猫でした。

若造トラ吉がボスとなったのは、ボスクロの強制退去を執行した後からでした。大手を振って出入りできるようになったトラ吉の天下は、それ以後10年以上も続きます。ボスクロに‘ほ’の字だったトラ子はサッサと若い亭主に乗り換え、トラトラ夫婦で我が右近庵はトラ猫であふれかえることとなっていきます。しかしこのトラ吉、先輩のはるか姐さんには頭が上がらず、一目おいていましたね。彼女には猫パンチされても目をシバシバして耐えていましたよ。先住者を敬うのは猫の仁義だからです。

これは2009年11月に撮影したものです。約2年前ですね。すっかり貫禄のある堂々としたボスになっていました。口元が黒いのが特徴です。声はほんとうに‘ドラ声’で、やかましいくらい鳴いて餌を要求しました。一族のリーダーとして子どもたちにいつもお手本を見せていたトラ吉です。餌をもらうときはここまで近寄りますが、表情からもわかるように、警戒心をまったく解くわけではありません。彼の目線の先にはおそらく餌があったのでしょう。写真なんかより早くエサをくれぃ。そう言っていたのかもしれません。食べ始めると何をしても気にしないトラ吉のしっかりした背中をポンポンと強めに叩くのが私は大好きでした。好きだったよ、おまえのこと。な、トラ吉よ。ポンポンポン!

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