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2014年1月13日 (月)

飼い主が迫られる決断

前回のご報告のあと、JJの体調は急激に衰えていきました。
まず食欲がまったく無くなってしまいました。それにより更に痩せ、可哀そうで目も当てられない状態になってきました。

あの日、別の病院へ連れて行き、リン低下剤と胃薬、電解質の水を作る粉末、栄養補助の粉末のサンプルをもらって帰りました。それでBunとクレアチニンの数値が下がればと希望が見えたのもつかの間、翌日から薬を飲ませるのも激しく抵抗し、吐いてしまいました。それ以後、食欲がまったく無くなりました。病院から帰った日はエビを二匹食べて食欲がまだあっただけに私の落胆は相当大きく、今となってはその病院へ連れていったことすらマイナスだったのではないかと悔やんでいます。心身に強いストレスを与えてしまったかもしれません。しかし説明の少ない最初の病院で私が納得していない部分があったので、よかれと思ってやむを得ずしたことでした。けれども胃薬でさえ彼の内臓にこたえたのでしょう。食欲が無くなってしまうなど予想していなかったのです。今となっては悔やんでいます。

かくして私はすぐに投薬をやめ、輸液だけはと続けました。しかし好きなものを食べている間に急いでする輸液も、何も食べない彼に無理やりすることはかなりの苦痛に見えます。それで通常の半分ほどしか出来なくなってしまいました。けれどしなければ更に弱り、食欲も戻ることは無いでしょう。死期を早めるのは目に見えています。

そこで昨日から栄養補助剤の粉末を溶いてスポイトで飲ませたり、チューブ入りの練り栄養剤を強引に口に入れました。すると彼は激しく抵抗しました。それでも可能な限り口に入れました。その後、彼は私を鋭い目つきで睨みつけ、しばらく警戒していました。おまえもか。いちばん信頼している私までがこんな嫌なことをするのだと彼は思ったのでしょう。おとなしい彼が私の手を噛みつかんばかりの激しさでした。こんなこと、続けられるのだろうか。出来っこない。また私は落ち込んでしまいました。

さいわい昨日はエビを1匹(正確には三分の一か二)食べてくれました。しかしそれだけで栄養が足りるものではありません。水は自分でよく飲むので、まだ安心です。でも、今日も何も食べてくれないかもしれません。骨ばかりで恐竜の背中みたいになった彼の皮膚をつまみあげて注射針を何度か射すことも私にとって耐えがたくなってきました。だからといってやめれば最期の時がじきに訪れるでしょう。いくつかの「飼い主の決断」が今まさに迫られています。

・食欲を失くして好物も食べなくなった時、栄養補助剤を与えるかどうか。
(激しい抵抗があるのでその決断に悩みます。)

・食べ物を食べず、補助剤も与えない場合、輸液だけを続けるかどうか。
(重篤な腎不全の場合、それは生命維持装置を外すのと同様のことです。)

私の考えは揺れ続けています。
飼っているとはいえ、ほとんどノラのような自由な生活をさせてきました。エサと寝床は充分に提供し、彼は人間の愛情を、私は彼の尋常でない可愛さを享受してきました。今になって室内飼いのペットのように爪を切られたり(外歩きの猫には爪を切るなどもってのほかです)、首輪をつけられ、それをどこかに紐で固定して口をこじ開け、無理に栄養を送り込むことは果たしてJJの幸せなのかどうかと決断を迷っています。彼の送ってきた猫らしい自由奔放で勇ましい生き方を尊重し、嫌なものは嫌だという姿勢を最期まで貫かせるべく、彼の意思に従うのがいちばんいいのだろうか。揺れています。迷っています。今しばらく私は揺れ、迷い、悩み続けて近々決断しなければならないでしょう。

以上が前回から今日までの報告です。彼の体調の急変に呆然としています。それも関係してか私も体調を崩してしまいました。風邪をこじらせ、ひどい咳もなかなか治まりません。さらに持病も出てきました。けれど頑張らないといけません。JJを送る最後の日まで私は頑張らなければならないのです。なぜなら彼は私しかダメな子だからです。私がいちばん好きだからです。その私が倒れては、彼はどうなるのでしょう。自分の心身を強く維持して臨まなければJJに恥ずかしいと思い、気力を振り絞って頑張ろうと思います。もう病院へは連れて行かないでおこうと今は考えています。ずっとそばに居てやろうと思います。そして何がいちばんいか考えます。

恥ずかしい話ですが、この数日間、私は毎日泣いています。一日に一度、かならず号泣してしまいます。JJのしんどそうな様子が辛くて、食べない彼に哀願して、食べなくても痩せた背中に針を刺さなければならない時など、涙があふれて止まりません。私はこんなに弱い人間だったのだろうかと思うくらいの嘆きようです。告白します。そう遠くない将来の来たるべきJJとの別れは、私が人生において関わったすべての人間、すべての動物の中で最も悲しいものとなるでしょう。それくらい私の生活で大きな存在でしたから、喪失の嘆きに耐えうるかどうか自信がありません。

今、JJは母猫と眠っています。眠っている時だけ私も安らぎます。
母猫のはるかちゃんは、いつもは食べて眠ったらすぐに出て行き、別のスポンサーの所へ行ったり狩りをするなどして居ないことが多かったのですが、JJが悪くなってからはどこへも行かずにそばに居ます。可愛いようにして舐めてやっています。注射されているときも横目で見守っています。人間が考えるほどそんな情は無いのかもしれませんが、何だかせつないものがあります。息子がいくつになっても母親だなぁと思います。

とりあえず報告です。今後はあまり更新できないかもしれません。
その時はごめんなさい。頑張ります。

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