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2016年12月 2日 (金)

猫のふしぎ<その2>

こんばんは。こちらへお越しの皆さんは、きっと猫好きの方々だと思います。このところの猫ブームなど何だろうと思ってしまいます。私など、ものごころついた時から猫と居ました。家には犬も猫も常に複数おり、食べては走っている可愛いリスや、やかましいほど喋っている九官鳥、とてつもなく大きなガマガエルたち、大きな金魚たちなどなど、いろいろな動物が居ましたが、やっぱり私は猫が一番でした。子どもの時から捨て猫を拾ってばかりいて、今まで何匹の猫たちと関わってきたのでしょう。父がよく言っていました。おまえがもし事故に遭っても、必ず猫たちが助けてくれると。そうかもしれません。

さて続きです。一昨日の朝、猫の鳴き声がして、JJだったのかなと嬉しくなったという所まで話しました。その翌日、朝の10時頃のことです。私は遅い朝食を摂り、カップや皿などを片付けていました。その時「ニャアオ!」と、また猫の声がしたのです。それは前日よりも鮮明で、近距離にいるような声でした。えっ?また…? 食卓テーブルの下で寝ていたはるかちゃんも急いで驚いて起き上がり、キョロキョロあたりを見て警戒していました。

庭へ出るガラス戸もガレージへ出るガラス戸も、まだ施錠したままです。庭を見ても何の姿も見えません。すぐに2階へ駆け上がり、確かめました。もちろん3室とも施錠された状態でした。階下へ戻るとはるかちゃんは私を見上げました。その時、閃いたのです。小太郎だ!その日の声は、あの小太郎の声と同じだと気付いたのです。パパのトラ吉ゆずりの少しハスキーでドスのきいた声は小太郎のものだと確信しました。彼の顔を思い浮かべて微笑みかけた時、私の顔は曇りました。そうか、おまえも往ったのか…。

小太郎は既に2年ほど姿を現していなかった。ガレージで若いトラ猫と激しい喧嘩をしたのを最後に来なくなった。あの時、小太郎は負けたのだろうか。その後も若いトラは来ていた事があったのだ。どの動物もそうであるように、オス猫も喧嘩に負けるとその場所を去る。それで来なくなったのではないかと心配していたのだ。慕っていた大好きな小春ねぇちゃんが居たのに来なくなって私も小春も寂しかったのだ。JJが逝ったあとに来た時、話しかけた。小太郎や、JJはもう居なくなってしまったよ。だから君にここのボスを任せたいよ。やってくれるかい?小太郎は何も言わず、御飯を食べると少し眠り、またどこかへ去っていった。

あれはその小太郎の声だったのだ。前日の声は独特な鳴き声のJJではないようにも思っていた。あれもきっと小太郎だったのだ。JJ君ばかり呼びかけてもらっていいな。彼とばかり交信していいな。僕にも話しかけて欲しいな。知ってるでしょ、僕が寂しがり屋の甘えん坊だって。だからこうして呼んでみたんだ。僕を待っても僕はもう、あの庭へは行けない。でもまだ僕を待っててくれてるから、どうやって知らせようかと考えたんだ。そして判った。思いを込めて、うんと大きな声で、ここから下に向かって、あの庭に向かって鳴けば僕の声が届くんじゃないかって。そしたら本当に届いたから、僕だってとってもビックリだよ。そしてうれしいよ。これからは僕も此処に居るから声をかけてくれたらうれしい。寂しくなくなるよ。

小太郎の気持が頭の上から滝のように注がれてきた。生まれたての可愛かった姿や、少年の頃、おとなになった時、そして立派になって帰ってきたこと…。次々に小太郎の思い出があふれ出てきた。「小太郎!コタちゃん!君だったんやね」私は大きな声で語りかけた。そうだよね。最初に物置の屋根から二階のバルコニーに跳び移って家の中に入るのをやってのけたのは君だったね。二階で鳴いて驚いて私が駆け上がった時、君は叱られると思って脅えていたね。

懐かしい思い出がほとばしる。ノラに生まれた猫たちと、生きている時間を分かち合った年月は私の宝物だ。気付いてほしいとそれを伝えてくることが出来る猫、あるいは伝えて来ない猫たちもいる。もっともっと呼びかけ続けよう。人も猫もすべての生きものも、皆、死んでゆく。それら往った者たちが甦るのは、唯一生きている者が呼びかけ、思い出し、共に過ごした時間に思いを馳せることなのだから。数百匹の猫たちとも思い出だけで私はじゅうぶん生きられる。死ぬまで猫たちと暮らしていける。もう世話が出来なくなっても思い出の中で可愛い猫たちと生きていけるのだ。なんという幸せ。

また目がうるんでしまいました。今日は猫たちの思い出に浸ります。
あなたは信じてくださいますか?この2日間のふしぎな出来事を。

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