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2005年11月 7日 (月)

方丈記より

おほかた、世をのがれ、身を捨てしより、恨みもなく、恐れもなし。

命は天運にまかせて、惜しまず、いとはず。身は浮雲(ふうん)になずらへて、頼まず、まだしとせず。

一期の楽しみは、うたたねの枕の上にきはまり、生涯の望みは、をりをりの美景に残れり。 〔三十三〕

〔世を逃れ、身を捨ててからは、恨みも恐れもなくなった。いのちは天運にまかせて、生命を惜しみもせず、死を恐れもしない。この身を浮雲のように思いなしているから、現世の幸運を頼みもせず、また悪運だからといっていとわない。一期の楽しみは、うたたねをする枕の上に極まり、生涯の望みは、折々に見た美しい景色に残っている。〕

こんばんは、右近です。この段は、鴨長明の人生観が表れているところです。上流社会を飛び出し、社会そのものも捨て、全く一人で収入もなく、孤独な境界に見えたであろう彼は、この世のあらゆるわずらいから解放され、人を恨んだり、恐れたりすることもなくなり、この上ない自由な境界に入ります。誰の指図も受けず、何をするのもしないのも自由、わが心のままという、これ以上はないという生存の形を彼は選びました。憧れるな、そんな生き方。皆さん、どうですか。

さて、また一週間が始まります。皆さん、頑張って。もちろん私も頑張ります。

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