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2007年9月23日 (日)

聞いてくださいますか

ご存知のように、私は膠原病という病気を持っています。欧米では結合組織病と呼ばれますが、日本ではそう呼ばれます。私は最初に書いた小説「透けてゆく人」で膠原病のことをかなり詳しく書きました。ある読者の方からは、身近に膠原病の人が居て、どういう病気かよく分からなかったけれど、本を読んでよく分かった、大変な病気なんですねというお言葉をいただきました。その言葉を友人から聞き、書いてよかったと思いました。その方は友人を通じて本を買ってくださったのです。

皆さんは、私の病気について興味がおありですか?もし、おありなら、これから少しずつ話していきます。あまり自身の病気について語ることは好まず、このことを語るのは避けてきましたが、やはりいくらかの方々にでも理解していただければと考え、話していこうと思ったのです。ところで、先頃、長島茂男さんの奥様の亜希子夫人が心不全のために亡くなられましたが、彼女も膠原病だったと聞きます。田園調布の家を出られて、お一人で暮しておられたそうですね。夫婦仲だとか世間では下世話なことをとやかく騒ぐ人たちもいますが、もし膠原病でいらしたなら、一人で暮したいと思われるお気持ちはよく分かります。

それは、気丈な方である人ほど、動けない自分を人に見せたくないといったこともあるのではと思います。なるべく人の世話にならずにいたいとも思うものなのです。この病気は一年365日、いろいろな症状との闘いです。とくに人には理解しがたい倦怠感には常に付きまとわれます。私はこの1週間ほどひどい倦怠感で動けませんでしたが、こんなことは常時あることなのです。それを隠してここで元気なふうに喋ってきましたが、この度はそれをしませんでした。できないほど、体がつらかったのです。

私は7月末ごろからずっと不調が続いています。かれこれ2ヶ月にもなります。猛暑のせいもあったのでしょうが、これほどの弱りようは発病時以来かと思います。良い時がほとんどありません。やっと座って書けるようになって嬉しかったのですが、書いた翌日はふたたび倦怠感が訪れます。書かなくてもそうなることも珍しいことではありません。ですから、健康な皆さんが風邪をひかれて、治ったから元気になったというのとは全く違っています。膠原病患者は、さっきまで元気だったのに、急にひどい脱力感に襲われて立っていることができなくなります。あるいは回復したと言っていたのに、またすぐ寝込んでしまうこともよくあることなのです。

私は数日間、沈黙していましたが、ご心配くださる方々がおられることが分かりながら、また無理をして何か喋るのは、もう限界だと気付きました。私ごときが喋る言葉を毎日かならず見に来てくださり、楽しみだと言ってくださる方々のために、私なりに頑張りましたが、今回はできませんでした。それほど体が辛く、私も吹っ切れたのでしょうか。その後、短編が書けてうれしかったのですが、書けたから皆さんは私が良くなったと考えられるでしょう。そうではありません。現に今も文字を打ちながら、かなりきつめの倦怠感と闘っています。微熱もあります。こんなに不調が続くのは、きっと病気活動期に入ったか、病気が進んだのだと思います。

夏の間、私はほとんど布団を上げることができず、臥せってばかりいました。それではあまりに居間が片付かず、部屋が坂口安吾状態になるので、先日、ついに居間にもベッドを置きました。2階には3台も遊んでいるのですが。元気なときはたためるようにと、半分に折れるひのきスノコベッドです。前から欲しかったのです。これ、なかなかのスグレモノです。ずっと寝てると、スプリングのベッドは腰が痛くなるのですが、板のスノコの上に固めのマットレスと敷きパッドで快適です。私はこの上でいろいろなことをし、疲れたら後へバタンと倒れて横になっています。

九月になればシーズン・イン。さあ、書くぞと思っていたのですが、体が思うようにならず、「ウィスキー」も次作の小説も、いっこうに書けません。この病気はストレスもとても影響します。ですから、のんびり構えているのがいいんだけど、焦るよね。(12月までに長編書きたいんダ)いま願っていることは、片付けなんか中断しててもかまわない、書ける体力だけ与えて欲しいということです。どうか皆さん、良くなってよかったですねとか、元気だと判断しないでください。私は可愛くない性格で、しんどいときほど頑張ろうとし、人に心配をかけないようにしてしまいます。もしも黙っていても、どうぞ心配しないでください。私も意識とやり方を変えていかなければ、道行考の運営がしんどくなって、ヤーメタッとぉ、となってしまいます。ダメでしょ?だから今後はどんな形で続けていけるのだろうかと、ずっと考えているところ。

膠原病は慢性病で、急にどうなるという病気ではありません。ですからしばらく喋らなくても、あまり気になさらないでくださいね。私の持つシェーグレン症候群は重篤にはなりにくい病気です。ただ、倦怠感や乾燥、胃腸障害、腎障害などの不快感はピカイチです。乾燥によって風邪もすぐひきます。耳下腺痛もよく起き、関節痛とは親友です。また、ステロイドの副作用で感染しやすく、うつ状態にもなりやすいです。ですから、一気にいくつもの症状が来ると、ココへ出てくるのも辛い時があります。分かってくださいね。けれども、どんなに辛くても、これは私に与えられたものです。つまり、これは私の試練です。喜んで受け容れなければなりません。凹みもしますし、投げ遣りにもなりますが、頑張るしかありません。そう、オトコは黙って堪えるんダ。笑

まとまりなく長いお喋りになりました。皆さん、お願いです。もし私が黙っていても、あまり心配しないでくださいね。それから、治っても、良かったですねと言わないで。(あぁ、相変らずムズカシイ人だ。でも分かりやすいらしい)さぁて、今日は相撲の千秋楽。白鵬かな。それに自民党の総裁選。福田サンかな。私は筏(いかだ)のようなベッドの上で、ご隠居のようにテレビの守りをし、早く書ける体調になるのをじっと待ちます。幸い頭痛はないので本が読めて嬉しいです。連休なのにうっとうしい話をしました。ごめんなさい。お彼岸ですね。やっと涼しくなりそうです。聞いてくれて、ありがとう。おやすみなさい。寝るよ。

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