« 辰巳芳子さんの「煮しめ」の作り方 | トップページ | 黒豆作りに関する補足あれこれ »

2011年12月30日 (金)

必見!美しい「栗きんとん」 滝口 操先生のレシピより

私は料理の基本からひと通りのことを『キューピー3分クッキング』で身につけました。まだ20代の初めから、ずっと観ていましたね。今はもう番組は観ていませんが、膨大なテキストは今でも大切においてあります。諸先生方がマジシャンのように美味しい料理を作るのに目を見はり、かならず作ってみたものです。『おせち料理』の特集がある12・1月号はそれだけ別にして束ねて紙で包んであります。私の大切な宝物です。

講師の先生方の中でも大好きだったのが滝口操先生でした。説明が分かりやすく、作り方もそれほど難しくないのに、その通りに作ってみると驚くほどおいしかったですね。先生は女子栄養大学の名誉教授を務められ、残念なことに2003年に他界されました。けれど私のように先生の料理が根付いている人たちはずいぶん多いと思います。その滝口先生が担当された“ふだん着のおせち”から今日は皆さんに「栗きんとん」をご紹介します。

それが掲載されたテキストは昭和62年12月発行。1987年12月~1988年1月のテキストです。テキストの価格は430円。私はその頃30代。表紙に「栗きんとん」と走り書きしているのは、栗きんとんを作るときはこのテキスだという目印。おせち特集だけで10冊以上を今でも大切にしています。けれどほとんど頭に入っているから見ないで作っちゃう。

Dscn3808_400
このテキストを開いた画像が以下、これは「栗きんとん」など「口取り」のページです。「伊達巻」や「梅酒羹(うめしゅかん)」などとともに掲載されています。透明感と照りのある素晴らしい「栗きんとん」です。どうですか。芸術的だと思いませんか。このレシピを紹介いたしましょう。

Dscn3806_400◎ 滝口 操先生の「栗きんとん」

・材料

栗の甘露煮          200グラム
さつま芋            800グラム (正味400グラム)
砂糖               200グラム
栗の甘露煮のシロップ   (水を加えて) 3カップ
みりん             大さじ2分の1 (ミスプリントなのかテキストでは‘大さじ2分の1カップ’となっている。? たぶん大さじ2分の1の間違いでしょう。大さじ1くらいでもいいと思いますが)

先生のレシピにはこれだけの材料が書かれていますが、‘クチナシ’の実をひとつ、芋を茹でる時に入れると鮮やかな黄金色に仕上がります。スーパーに売っています。

さつま芋が正味とあり、グラムが半分になっていますね。これは美しく仕上げるために厚く皮をむくためです。お正月です。贅沢に皮をむきましょう。その皮はもちろん捨てないでね。あとで利用法をお知らせします。では先生のレシピに右近が補足しながら進みましょう。

・作り方

① さつま芋は1.5㎝くらいの輪切りにして皮を厚めにむき、たっぷりの水につけて一度洗い、次に新しい水に充分にさらします。

 右近の注:厚めにむく目安は断面の皮に近い所に輪がありますが、その輪の内側の芋をを使うため、輪っかを目印に厚くむいてくださいね。もったいないと思って薄くむくと、アクがあるので美しい黄金色になりません。思い切って厚くむいてくださいね。その皮の利用法は、味噌汁の具、きんぴら風など好みの炒めもの、それからイチオシは素揚げです。カリッと揚げておやつにどうぞ。ちょっと塩をふると美味しいよ。ぜったいに捨てないで皮も食べてね。ほんとうに。

② 鍋にたっぷりの水とさつま芋を入れて火にかけ、煮立ったら中火で10~15分、やわらかくなるまで煮ます。煮汁を捨て、砂糖の三分の一の量を加えてさっと煮、熱いうちに裏ごします。

芋を煮る時、あればクチナシをひとつ鍋に入れてください。裏ごし器がない場合は、味噌こしでも出来るかもしれません。毎年作るならひとつ備えておくのがいいでしょう。裏ごしをするとしないとでは、滑らかさがまったく違いますからね。こだわる人は枠が木製で網の部分が馬の尾の毛で出来た上物を。(お馬さん、ごめんなさい) 金物よりしなって、こしやすいく、サビません。もちろん金属製でも可能ですよ。洗ったあと完全に拭いて乾かしてから仕舞ってくださいね。

③ ②を鍋に戻し、栗のシロップと水、残りの砂糖を加えて全体に軽く混ぜ、火にかけます。

あくまで軽く混ぜるだけ。「栗きんとん」のレシピに“練ります”とよくありますが、砂糖を早い段階でかき混ぜ過ぎると透明感を失います。ここはさわり過ぎないでください。

④ 煮立ったらアクをすくい取り、弱火にしてときどき鍋を動かしながら煮詰めます。このとき混ぜ過ぎないこと。

ホラ、先生はくりかえし仰っています。くれぐれも混ぜ過ぎないでくださいね。私の経験から、アク取りは丁寧にし、ふつふつと鍋底から泡が出始めると大きく混ぜるという感じです。

⑤ とろりとしたらみりんを加えて3~4分煮て、栗を加えてサッと煮る。それから皿に広げて冷まします。

ココが大きなポイントです。私はこの分量の倍くらいを作るため、大皿2枚を使います。出来あがったときは水分が多く、失敗かなと思うかもしれませんが、冷ましている間に水分が飛びます。さらに冷めるとちょうどいい具合の固さ・やわらかさになります。それからこれも私の経験からですが、大皿にザッとあけたとき、寿司飯をうちわであおぐ時のように急激に冷ますと、いっそう照りが出ます。栗の量はお好みで。私は栗は少なめの小さめです。さつま芋が大好きなのでタップリ作ります。娘たちにも分けるので。

それでは皆さん、おいしい「栗きんとん」を頑張ってください。私のように熱き“栗きんとん愛”を抱いている皆さんは、とことんこだわり、芸術的な美しい黄金に輝く「My 栗きんとん」を作ってください。冷凍保存は可能で解凍後も品質は変わりません。女性に人気のある一品です。甘党男子にも好まれます。たくさん作ってくださいね。私は指示だけして娘に動いてもらい、伝授しながら何が何でもこれだけは作ろうと考えています。だって秋に裏庭で収穫したさつま芋、きんとんのためにとってあるんだもん。(^_-)-☆ My サツマイモでMy 栗きんとん。How happy I am!

☆では、重要ポイントをおさらい

・さつま芋の皮は厚くむく。輪切りの断面の輪っか部分内側までむいてしまう。

・砂糖を加えてから混ぜ過ぎない。練らない。ただし絶対に焦がさない。

・出来上がれば大皿に流し入れて急激に冷ます。         以上

今日は先に痛み止めを飲めば、左手も少し入力に参加できました。おせちの掲載を始めてからアクセスがふえています。皆さん料理に興味があるのですね。うれしいなぁ。(^.^) これ以外の作り方も『みんなのきょうの料理』に掲載されています。照りのある「栗きんとん」なら柳原一成さん、鈴木登紀子さんのレシピが参考になりますよ。

私はとっても嬉しいことがありました。被災地のクリスマス会に少しばかり協力させていただきましたが、可愛い文字で‘ありがとうカード’が届いたのです。また皆さんにもいつかお見せしましょう。それでは残り2日間の2011年、ケガや病気に気をつけて。

高校生の時から作っている「栗きんとん」に異常なほどの愛情を抱く右近より愛をこめて

 

|

« 辰巳芳子さんの「煮しめ」の作り方 | トップページ | 黒豆作りに関する補足あれこれ »

右近トーク」カテゴリの記事