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2016年6月21日 (火)

雨あがりのユリとキキョウ

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よく降りました。各地で雨や暴風の被害が出ています。皆さんは大丈夫でしたか。

大阪府南部の右近庵では日付けが変わる頃から雨となり、明け方には激しい土砂降りとなりました。今は晴れて陽が射しています。

梅雨の時期に咲く花のトップスターはアジサイですね。でも他にもスターは居ます。秋の印象が強いキキョウはこの時期から咲き始め、酷暑に負けず夏じゅう咲き続けます。私はキキョウが大好きでたくさん植えました。すると何の世話もしないのに毎年たくさんの花をつけて楽しませてくれます。右近庵では紫、薄桃、白の三種類が咲きます。

ユリもこの時期に咲きます。このユリは昨年に植えたものです。去年に続き、今年も立派な花を咲かせています。実はこのユリ、生協さんのチラシで見て買ったものです。去年はじめて咲いた時、うわっ!と思いました。強烈な紅に驚いたのです。好みじゃないな。失敗したな。そう思いました。楚々とした植物が好きなので地味な花が多い右近庵の庭であまりに自己主張が強すぎる…。と思ったのです。

今年ふたたび茎が伸びてきた時、また派手な花が咲くなぁといった程度で、水仙が咲く前ほどのワクワクした気持ちはありませんでした。蕾の時はご覧のように白くてけなげなこのユリ、開くとド派手な色彩で庭の中でやたら目立ちます。一輪目が咲いた時、「咲いたか…」という程度の感慨しかありませんでした。しかし私の心が動いたのは、昨夜の雨のひとつ前の雨が降った時、激しい雨に打たれて揺れているいる彼女(なぜか女性という認識)を家の中から見て、気になって仕方が無い。うむ…。私は雨の中、ビニール袋と紐を手に駆けより、花にかぶせてゆるく紐で結びました。翌日、陽が射していた中で、まだ袋をかぶっている彼女にゴメン、ゴメンと駆け寄って袋を外しました。スリムはその子は「あ~暑かったわ袋の中は」と言って再び元気に笑い始めました。

また雨が続くとの予報に一輪目のユリを切ることにしました。折しも兄が行って17日で半年が経ちました。18日は私の父の命日で、翌19日は太宰治の生誕日で命日です。それで仏様に花を飾ろうと思ったのです。元来、私は切り花にすることは好まず、庭の花を切って飾ることをしません。咲ききって終わるのも土の上。それが植物の幸せだと考えているからです。ではなぜ私は切ろうと思ったのでしょう。それは兄の四十九日で持ち帰った切り花のユリやキクが、神戸のマンションで驚くほど長く元気に咲いていたことを思い出したからです。そういえば、庭で咲いた花は、さほど長く咲き続けないということに気付きました。すべての花が自然の摂理のままに咲いたら次はさっさと散って来年の用意、用意。という感じです。人が見て美しいと思おうが関係なく、淡々と生きているのです。土からの養分や陽射しもかれらの一生を早めることがあるのかもしれない。切り花にして長くそばに居てもらうのもいいか…。そう思ったのです。

一輪だけ挿したユリは、たった一輪で家の中を芳香で満たしました。もうひとつ気付いたことがありました。開いたばかりのユリは毒々しいいほどの紅色をしているのに、それが白い部分に溶け込んでゆき、桃色に変化していくということです。その色合いがとてもステキ。派手でなく、シブい紅に落ち着くのです。これはいい。私好みだ。切り花にして初めて香りの威力と色合いの美しさを知りました。可愛いですよ。楚々として。

そして二輪目が画像の左にある大きなユリ。きのう開きました。しかし豪雨のような雨ということで、またビニール袋かなと思ったけれどやめておきました。このユリは一輪目より大きく逞しかったので、「そんなもんいらんで」と言っているかのようでした。うん、わかったと私。未明、激しい雨の音でカーテンを開けて庭を見ました。彼(なぜか今度は男)は立派に開いたまま轟轟と降る雨に叩かれていました。彼の拒絶を無視して私は午前5時に土砂降りの庭へ袋を片手に出て行きました。「かぶっとこうね」と私が言うと彼は言いました。「いらんいらん。そんなもんいらんわ」それでも切ろうとして茎に挟を入れかけた手を止めました。あまりに立派な茎にたじろいだのです。「わかったよ…」数秒ほど彼を見つめて私は家の中へ入りました。前よりもっとずぶ濡れになりました。

植物の声が聞こえるようになってきた。そんなことを感じながら、びしょぬれになった上着を脱ぎました。ごらんのとおり彼はファミリーを従えています。俺はここでこいつらと過ごす。こいつらを守るのが俺の役目で幸せなんだ。そう語る彼の心情を私は理解しました。わかったよ。最初のか弱そうな子は責任持って面倒みるからね。そんな会話を交わしながら先程シャッターを切りました。後ろでキキョウたちが拍手をしました。ウグイスも鳴き始めました。

今日も右近庵はのどかです。そこそこ動けてささやかな幸せを感じます。
この場所で、毎日、私は様々なことを願っています。祈っています。

私たちは災害が絶えない国に生き、地球という星に生きています。
この国にも世界のどこかにも、今日一日、何ごとも起こりませんように。

また雨が来るようです。お気をつけください。
それでは皆さん、ごきげんよう。

                                      右近

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